北山村 筏下り
以前 北山村のやまの宿に泊まったとき北山川を筏で下るツアーがあるのを知った。その昔林業が盛んだったころ、木を運ぶのに筏にして北山川を下っていたと言う歴史を観光筏にして復活している。復活と行っても30年以上前 1979年から行なっているそうだ。めったに経験できるものではない筏にのって急流を下る。
 



大滝ダムの水位が低く旧道が見えている。30年以上前の話だが大台ケ原に向かうのに未舗装の川沿いの道を走った覚えがあるのはこの辺りなのだろうか。今では道が整備されすばらしいツーリングコースとなっているが当然そのころは伯母谷ループもなく、169号で尾鷲に向かうなどとんでもない選択肢だったのを覚えている。



高い山はないが紀伊半島の殆んどが山中という巨大な山の塊を走る。杉・檜の植林が多く紅葉は期待できないが、人家が少ないだけに景色が綺麗だ。




キャンプの用意をしてきたが天気がよくないので、平成の森コテージを借りることにした。下北山スポーツ公園で受付し裏道でダムの上に登る。ダムの向こうには平成の森ダムの下にはスポーツ公園が見える。キャンプのほうが開放感があって好きなのだが雨が降ってはテントの撤収と乾かすのが大変なので仕方がない。
   


スポーツ公園のコテージの方が温泉も近くて便利なのだが、費用が安いのと静かなので平成の森のコテージにした。タープを張り準備をしたらきなりの湯へ、この温泉はアルカリなのかすこしぬるぬるしてとても気持ちが良いが掛け流しでないのが残念だ。温泉から出ると想像通りの雨。




初物の秋刀魚に炊き込みご飯、豚ステーキ。すこし買いすぎたが炭火でのんびり焼きながらすごすのはたまりません。
   


夕方から降り始めた雨はそのままやまずに朝、筏下りは中止かもと思っていたら営業しますとの連絡、撤収して北山村に向かう。



みちの駅おくとろに着くと駐車場が混雑、こんな田舎でいったい何があるのかと思っているとラフティングの大会いがあるそうだ。受付をして合羽をもらってバスで出発地点に向かう。ダムが水量を調整しているので増水もないらしい。



筏に乗り込んでいよいよ出発。お年よりも乗っているのでのんびりしたものかと思っていたら「立って下さいと」いわれ、激流に突入、浮いていると言うより流されている感じだ。



あっという間に激流を通過したがすこしびっくり、これは楽しそうだ。
筏を進めるのではなく、岩にぶつからないように左右に動かすための櫂を突っ込む輪は、ワイヤーだと櫂の傷みが早いから檜の枝を裂いてねじったものだ。
流れのゆるいところはのんびり流されていく。






次の急流に近づいてきた。前の筏を見ると船頭と客の頭の高さが判るが、それだけ急流と言うことだ。一機に下って急旋回、目の前には檜のガードレールだ。

木材を運んでいた筏流しの歴史は600年にもなるらしい、新宮まで3日ほどかかって運び帰りは歩いて帰ってきたと言う。昭和30年代にダムが出来て筏流しはなくなったが、その後、筏の技術を継承するためもあり観光筏を流すようになったらしい。





車で10分ぐらいのところを70分掛けて下るのだから、過去の運搬方法だ。激流で力を使い果たすだろうから緩流ではのんびりしていたのでしょう。
 




またもや激流へ、落差2.5mだとか。筏の上に激しく水流が乗ってくる。



岩の上は、流れてくるラフティングの撮影スポットで人が一杯。後から流れてくるボートからは黄色い悲鳴が上がっていた。



岩をぎりぎり交わしたり、水中の障害物も避けて流すのはなかなかの技術だと思う。




急な曲がりでは、みんなで体重を右に掛けたりなかなかのアクティビティーだ。




ぎりぎり岩を交わして、ふと見ると蛙も筏へ、前の人の頭までよじ登っていった。



筏は先頭の筏の通り進むのではなく相当流れに流されるので、そんなほうへ向かったら岸にぶつかるぞと思うぐらい早くから方向付けをする。それでも横に流されて丁度よくなるのだから相当な技術と経験が必要だとわかる。





終点に到着ここからバスで道の駅へと戻る。筏も、筏氏たちに分解されスタート地点に戻る。10時20分に集合して既に2時間以上そろそろ1時だ。


北山村を後にして七色貯水池から池原貯水池へ。このあたりもダムのできる前は筏流しが行なわれていたところだ。

池原貯水池の前鬼橋。このあたりも筏流しがされていたのでしょう。日本一の蛇行性峡谷である北山川の景色はいったいどのようのものだったのでしょうか
思ったより時間がかかった筏下り、日本で体験できるのはここだけとか。今の時代安全性を無視できないので運輸局から中止命令が出たり苦労した挙句の筏下りの認可だが、観光というよりは遊園地にある乗り物に近い、それも決まったレールを走るのではなくその時の筏師の判断でコース取りが決まるのだからなおさら楽しい。チャンスがあれば一度は乗ってみるべきだが、一人7000円の料金はいかがなものか。
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